黄昏エスプレッソ
カタンコトン・・ カタンコトン・・
タシキルパーニャンとマドベカンドを結ぶ清閑連絡鉄道
車内は落ち着き払ってはいるものの外はとても吹雪いてる
僕は旅に出たんだ マリクプレイストンに会いにゆくために
彼の生の演奏を聴きにゆくのだ などと暇なので考えたりもした
本当のところは分からない 旅に出た理由も旅を続ける理由も
ただ気が付くと素知らぬ猫が座ってた 僕は猫に一瞥し珈琲を淹れた
猫は僕をずっと見ている気がする もしかしたら僕が猫なのかも知れない
カタンコトン・・ カタンコトン・・
〔黄昏エスプレッソ〕
挿絵( http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/s/sawani-co/20170208/20170208230228.jpg )