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ドラゴンキラー

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夜も更ける頃、とある酒場で二人の賢者様が勇者様の帰りを待っていた。。


賢者B「なんなんだよ勇者君はよ・・俺たちは一緒に戦った仲間だろーが!俺たちを酒場に追いやって自分は世界を飛び回ってますっ!ってか!?あぁ!?俺たちは道具か何かか!!自分の都合で何でも決めやがってよっ!!」

賢者A「仕方ないわ、、だって私達だけでも魔物を倒せるクラスに成長したのだから・・ 今は新人教育に心血を注いでいるのよきっと。これは私達への労いの気持ちだとも思うわ」

賢者B「いーや!それは違うなっ!!勇者の地位が揺らぐのが怖かっただけとかいうそんな奴だったんだよぉ!あいつわ!!・・思い返せばいつもそうだったじゃないか!ピラミッドの時だって二手に分かれようって言っても、そうじゃないとかそれはダメだって言って何も聞いてくれなかったしなっ!!」

賢者A「・・あの時はあなたはまだ三流ピエロだったでしょ!?私はまだベホイミの意味も分からなかったのよ!?勇者様は私達全員の身を案じてそうしたのよ・・」

賢者B「フンっ!!俺だってひとりでもやれるんだよっ!!このドラゴンキラーさえあれば怖いものなんて無いんだよ!!」

賢者A「バカねあなた・・ 勇者様のお父様はひとりで戦いに挑んだ末に魔物の餌食になったのよ!」

ガタッ!!

賢者B「俺が、俺がピエロから成り上がった賢者だからアイツは俺を蔑んでいるのだろうっ! お前もそうなんだろ!お前は僧侶から転職したもんなっ!!」

賢者A「やめてっ!私は貴方が羨ましかったわ。いつも楽しそうに遊んでいて微笑ましかった。あの転職の時、私はピエロになりたいって思ったものよ」

賢者B「やめろ!!やめてくれ!!!そんな目で俺を見んじゃねー!! 知ってるんだ知ってるんだよっ!!グビグビグビッげふぅ! マスター!ビールだっ俺にビールをだぁ!!」

賢者A「・・どうだっていいわ。パーティは解散、お互いに別のパーティを再構築すべき時なのかも知れないわね。そのほうが効率が良いのかも・・ どうだっていいわグビグビッ」

賢者B「魔王!魔王!勇者を殺せ!!魔王!魔王!世界を掴め!!」

今日も酒場では何事もなく平和な時間が過ぎてゆく。。 その頃勇者様は、美少女戦士と二人で裏世界を攻略していた。



           〔ドラゴンキラー〕

挿絵( http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/s/sawani-co/20161125/20161125223946.jpg )